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診療内容

きず・やけど・きずあと

熱傷(やけど)

小範囲の熱傷(水ぶくれ)から、全身に至る広範囲重症熱傷まで日本熱傷学会専門医による365日24時間迅速な対応ができるよう日々努力しております。

顔面外傷

形成外科では顔面外傷を治療の対象としています。

顔面の形態を可能な限り受傷前の状態に復元するように努力しています。

 

顔面骨骨折

鼻骨骨折、前頭骨骨折、頬骨骨折、眼窩骨骨折、下顎骨骨折、顔面骨多発骨折

顔面の軟部組織損傷

顔面の軟部組織損傷は表面の傷跡をいかに目立たなくさせるかということが重要ですが、涙小管、顔面神経、耳下腺管などの損傷に対しても初療時に適切な処置が施されなければなければ思わぬ後遺症を残すことになるので注意が必要です。

手指外傷・切断指再接着

当院における手足の外傷はすべて当科で24時間対応し診療にあたっております。

皮膚にとどまる裂創から骨折や神経・腱断裂、手指の切断に対しても、マイクロサージャリー手技を用いた手術を行い、良好な成績を得ております。

ケロイド・肥厚性瘢痕

傷がなおった後に赤くもりあがり、痛みやかゆみをともなう皮膚の病変を肥厚性瘢痕と言います。広い意味でケロイドとも言います。

これらは主に耳や肩、前胸部正中、肘、膝、耳介などに発生します。皮膚外傷、熱傷後、注射、ピアス痕などが原因となることが多くみられます。その中でも、傷の範囲を越えて増大、拡張する肥厚性瘢痕を狭義のケロイドと言います。体質が関与しており、増殖力が強く治療に抵抗性であることが多いです。

褥瘡・難治性潰瘍

皮膚に欠損ができた状態を皮膚潰瘍と呼びますが、通常は3週間程度で治癒します。それ以上かかっても治癒しないものを難治性潰瘍と呼びますがその代表的なものに褥瘡や糖尿病・血流障害に伴う下肢潰瘍があります。

当科では糖尿病内科、循環器内科、リハビリテーション科と連携し、創傷治癒の知見に基づき軟膏や陰圧閉鎖療法による保存的治療から外科的治療まで患者さんに合わせた治療を行っています。

下肢壊疽

近年、高齢者の増加とともに様々な合併症を生じる糖尿病などの生活習慣病患者も増加しています。このような患者は内臓疾患を起こすだけでなく足が黒く壊死する(組織が死んでしまう)ことがしばしば見られます。当科では創傷外科医として他科と協力しながら治療し下肢機能の温存に努めています。

 

糖尿病性潰瘍

当院には糖尿病センターがあり、糖尿病内科医、血液透析医、眼科医、フットケア部門と協力して糖尿病と合併症の治療を行いながら創部の感染制御と壊死組織の除去を行い、可能な限り足を切断せずに社会復帰できるよう治療しています。

 

動脈性(虚血性)潰瘍

当院では循環器内科と協力し、まず下肢動脈硬化や皮膚血流の検査、血管内治療により血流を改善された後、当科で適切な保存的治療と外科治療により皮膚潰瘍の治療を行います。また近年では末梢血管バイパス術も併用しより高い救肢率を目指しています。

 

静脈うっ滞性潰瘍

当科では下肢静脈瘤の専門外来があり、原因の検査と治療を同時に行うことができます。

生まれつきの異常

口唇裂・口蓋裂

唇裂は完全(鼻腔まで裂がある)・不完全(裂が鼻腔までは至らない)にわけられ、さらに両側・片側の場合に分けられます。口蓋裂のある場合には口蓋床というプレートの装着により哺乳力や口蓋の成長を補助していきます。口唇・口蓋裂の治療は、言語治療や歯科矯正治療など、一人一人にあった長期的な治療をstep by stepで継続していく必要があり、形成外科のほか、各科専門医師、歯科医とのチーム医療になります。

言語治療

傷口蓋裂、構音障害、言語発達の遅れに対する言語治療を主に行っています。

手足の先天異常

指の数が多い多指症、指の癒合した合指症のほか、指の長さが短い短指、指の数が少なく、指間が深くなった裂手、指や手足のある部分で絞扼された絞扼輪症候群などがあります。

漏斗胸・鳩胸

肋骨が過剰に成長することで胸の中央部が陥凹する疾患を漏斗胸、反対に突出する疾患を鳩胸といいます。

当科では漏斗胸ならびに鳩胸に対して、小児だけでなく幅広い年齢層の患者さんに対してこの方法を行っております。

母斑・あざ

レーザーで血管、メラニン、異物などを選択的に破壊することで、赤あざ、茶あざ、黒あざ、青あざ、しみ、刺青、むだ毛の治療をします。

血管腫・血管奇形

いちご状血管腫

いちご状血管腫は生まれたての赤ちゃんにできることが多い血管腫です。

典型的には、生後間もなく皮膚表面に赤い斑点ができ、やがて盛り上がり、いちごを半分にして皮膚に置いたような外観を呈します。

 

毛細血管奇形

毛細血管奇形(単純性血管腫)は、真皮浅層で毛細血管が拡張して生じる病態で、皮膚に赤あざを形成します。これは終生残存し、加齢にともない色調が濃くなり、一部もりあがった構造になることもあります。

 

静脈奇形

海綿状血管腫とも言われている疾患で、静脈レベルで血管に異常がある状態です。皮膚のすぐ浅いところにあるものから、筋肉内に入り込むものまで、さまざまな症状を呈します。

 

リンパ管奇形

これは血管ではなく、リンパ液の流れるリンパ管の病気です。胎児期のリンパ管の形成異常により過形成と拡張を生じることで、さまざまな病変をおこします。

 

動静脈奇形

動脈レベルから、静脈レベルにかけて異常がある状態です。

動脈と静脈が正常の毛細血管を介さずに異常な交通を生じる「動静脈シャント」により病変を起こします。

できもの・腫瘍

皮膚腫瘍

皮膚の腫瘍はそのもととなる細胞により分類されますが、大きくわけると悪性のもの(皮膚癌)と良性の腫瘍に分類されます。われわれ形成外科ではそのいずれも治療対象です。

乳房再建・乳頭乳輪の再建

当教室においても、乳癌切除後の乳房再建は大きなテーマのひとつであり、患者さんの要望に応じていくつかの手術方法を選択し治療を行っております。

手術方法は大きく分けて、

(1)自家組織移植(他の部位から組織を移動する方法)により乳房を作るもの

(2)シリコンなどでできた人工物を利用するもの

(3)上記二つあるいは脂肪注入を組み合わせたもの

の3通りに分かれます。

炎症・変性疾患

下肢静脈瘤

人間の静脈には、血液が逆流しない為の逆流防止弁があります。二本足で歩く人間の宿命として、下肢の静脈、重力に逆らって流れなければならないため、他の静脈より流れに対する負荷が大きく、そのために弁の機能がうまく働かなくなった状態が静脈瘤です。

爪の異常

陥入爪(かんにゅうそう)

爪(特に足の親指に多い)が皮膚に食い込んで炎症、痛みを生じるもの。

 

巻き爪

爪が極端に丸くカーブし、陥入爪とほぼ同様の炎症や痛みを生じるもの。

眼瞼下垂

眼瞼下垂は上眼瞼の挙上障害により瞼縁が正常な位置より下がっている状態を言い、生下時より眼瞼の下垂を認める先天性眼瞼下垂と後天性眼瞼下垂に大別されます。

眼瞼下垂は視野障害に加え、肩凝りや頭痛、自律神経失調症状などの随伴症状を伴うこともあります。

詳細な問診と計測を行うことで眼瞼下垂の病態を把握し、患者個々に合った手術方法を検討します。

リンパ浮腫

リンパ浮腫とは何らかの理由で体液が間質に貯留した状態を言います。特に原因としては癌(乳がん、消化器がん、婦人科系のがん)などの手術を行った後に発症することが多いことが知られています。

美容外科

しみ・いぼ治療

「しみ」にも様々な種類がありますので、その症状や病態を的確に診断し、適切な治療方法を組み合わせることにより、最も効果的な治療を行わせていただきます。

しわ治療

しわ治療に汎用されているヒアルロン酸やボトックス注射の他、フラクショナルレーザー、水光注射など、しわの部位や程度に応じて様々な方法で改善をはかります。

たるみ治療

高周波やスレッドリフトなどメスを使わない治療法を主体に、美容機器による治療効果が小さい眼瞼などのたるみについては、日帰り手術も行っています。

美容外科手術

全身の様々な美容外科手術に対応しています。

詳細なカウンセリングを要しますので、とくに過去に手術歴のある方は手術記録などがあればご持参ください。

再建外科

当科においては、がん手術後のみならず外傷(やけどや交通事故など)後や先天異常などにより生じた組織欠損、機能障害、変形などに対して外科的治療を行っています。その多くは、他の部位から組織を移動することにより修復するものであり、このような外科を再建外科とよんでいます。

頭頚部再建

頭頚部がん(舌がん、咽頭がん、上顎洞がんなど)切除後に生じた欠損部分の修復を行っています。

頭頸部がんの特徴は口、鼻から喉(のど)に至る複雑な構造上に発生する点であり、咬合や、眼球運動など機能的にも重要な部位です。再建組織も舌、口腔内粘膜、上下顎骨、上顎洞、鼻腔粘膜、眼窩底など必要に応じて様々な組織(皮膚、骨、粘膜組織)を組み合わせて移植されます。

四肢再建

交通事故、悪性腫瘍切除後など、上肢下肢のおもに骨、皮膚、軟部組織の欠損に対して行われる再建法です。手・足の再建においては、整容的な面以上に、機能的な面を重視した再建手術が行われます。

難治性潰瘍・褥瘡に対する皮膚再建

種々の原因でなかなか治らないきずに対しても、再建外科により皮膚を移動することで治すことができます。ただし、このような疾患は血管病変を伴っている場合が多く、手術が可能かどうか術前に細かく調べる必要があります。

顔面神経麻痺

顔面神経は顔面の筋肉を支配する神経であり、これが麻痺することにより、目を閉じたり、口を閉じたりすることが困難になるばかりでなく、顔の表情が失われる ことになり整容的にも大きな障害となります。これに対しても、再建外科を行うことにより回復することができます。

熱傷後瘢痕拘縮に対する再建

熱傷治癒・植皮術後のひきつれ、醜形に対して身体に残存する正常な皮膚を移植することができます。

頚部・四肢関節部など機能的な再建、顔面の醜形など整容的再建に分けられます。

乳房再建

当教室においても、乳癌切除後の乳房再建は大きなテーマのひとつであり、患者さんの要望に応じていくつかの手術方法を選択し治療を行っております。

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