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准教授

松峯  元

卒業大学:日本大学

乳房欠損による精神的ダメージは計り知れない。

私が形成外医の道を選んだ一番の理由は祖母が乳癌に罹患したことでした。両親共働きの多忙な家庭に生まれたために幼少時は祖父母の家に預けられることが多く、私は毎日祖母と一緒に入浴することを楽しみにしていました。その祖母が乳房の病気の為に手術を受けたことを両親から聞いた時、幼かった自分にはその深刻さを理解することができませんでした。無事に退院した祖母はもう私と一緒に入浴をすることはなくなり、それまで着用していなかったカツラを使用するようになりました。胸がぶつかる怖れのある雑踏を極端に避けるようになり、大好きだったデパートへ行く機会もどんどんと減っていきました。そして私が祖母の身に起きていた「乳房欠損」という残酷な現実を知ったのは、医学部に入学し乳癌治療の実際を目の当たりにした後でした。

東京女子医科大学 形成外科 准教授  松峯  元

乳房を失った患者さんやそのご家族に、
祖母や自分と同じような想いをさせたくない。

「乳房を失った患者さんやそのご家族に、祖母や自分と同じような想いをさせたくない。」と、心の底から思いました。

その後、医学部5年生の時に東京女子医大形成外科で乳房再建手術を見学させていただき非常に感銘を受け、自分の医者としてのキャリアはこの手術に捧げようと誓いました。そして現在、私はその女子医大で自家組織移植によるに乳房再建を主導的立場として進めています。同じように乳癌でご家族が辛い想いをされた先生がいらっしゃれば、是非とも当科で乳房再建手術の腕を磨いていただきたいと考えています。失った乳房を取り戻す乳房再建手術は非常にやりがいのある、奥の深い手術手技であることを伝えていきたいと思います。

東京女子医科大学 形成外科 准教授  松峯  元
東京女子医科大学 形成外科 准教授  松峯  元
東京女子医科大学 形成外科 准教授  松峯  元

※掲載スタッフの役職・仕事内容などは、2023年時の情報です。

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